冬のなんかさ、春のなんかねは、2026年1月14日から日本テレビ系の水曜夜10時枠で放送されている連続テレビドラマである。杉咲花主演、監督・脚本を今泉力哉が担い、考えすぎてしまう人のためのラブストーリーとして話題を集めた。
概要
水曜夜の連続ドラマ枠で展開され、日常会話の温度感を核にした恋愛劇として位置づけられる。主演の杉咲花が演じる主人公を中心に、距離を詰めたい気持ちと踏み込む怖さが同時に進む関係が描かれる。
監督・脚本の今泉力哉が得意とする、すれ違いの細部や言葉にならない迷いを、過度な事件性に頼らず積み上げていく作劇が特徴である。恋愛の進行よりも、関係を進めると決めるまでの逡巡そのものが主題として前面に出る点が重要である。
物語は、主人公が身近な場所で交わす会話や観察から始まり、恋人や周囲の人物との価値観の差が少しずつ輪郭を持っていく。冬のイベントや生活の予定が、気持ちの方向を決めきれない心情と絡み、関係の更新を迫る装置として働く。
放送開始直後からは、会話劇の心地よさと同時に、登場人物の選択が引き起こすざわつきも反響を呼んだ。視聴者の共感と違和感が同居する設計により、感想が割れやすく、作品の輪郭が議論の中で立ち上がっていくタイプのドラマといえる。
見逃し配信などを通じて視聴導線が広く確保され、毎話の反応が次回視聴へ連鎖しやすい点も2020年代の連ドラらしい。タイトルの独特な語感は、説明しすぎない恋の手触りを示す記号として受け取られ、作品のイメージ形成に寄与している。何かを言い切れない気分をそのまま名札にしたような題名が、内容と強く結びついている。
分かりやすい正解がない恋の描き方が、冬の空気みたいにじわっと残るのだ。

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