SNSで流行しているワードとできごとを毎日解説するサイトなのだ

  1. ことば/IT・科学
  2. 4 view

死戦期呼吸

死戦期呼吸は、心停止の直後などに見られる、しゃくりあげるような不規則な呼吸を指す。呼吸しているように見えても十分な換気ができていないことが多く、発見者が心停止を見逃して対応が遅れる原因になりやすい。

概要

倒れて反応がない人のそばで、あえぐような息や、途切れ途切れの吸い込みが見えることがある。胸がしっかり上下せず、顎だけが動くように見えたり、鼻の穴が大きく動いたりする一方で、呼吸の間隔は不規則になりやすい。こうした見た目は呼吸が戻った合図ではなく、むしろ酸素が足りない危機的な状態を示す場合が多い。

死戦期呼吸は、突然の心停止の直後にしばしば起こるとされ、周囲の人が呼吸ありと誤認しやすい点が重要である。反応がなく、普段どおりの呼吸でない、または判断に迷うときは心停止として扱う。ためらいが長引くほど、脳や心臓に酸素が届かない時間が延び、救命の可能性が下がる。

一方で、重い病気の終末期にも、生命維持機能の低下に伴って似た呼吸が現れることがある。この場合は救急対応よりも、本人の苦痛を減らし家族の不安を和らげる支援が中心になる。ただし、突然倒れた、普段元気だった人が急に起こした、など状況が急変しているときは緊急事態として扱うのが基本である。

呼吸の見分けは慣れていないと難しく、呼びかけに反応しないこと、呼吸が正常に見えないことを短時間で確認し、通報と胸骨圧迫に移る考え方が広く採られている。通信指令員が電話口で死戦期呼吸の可能性を前提に指示を出すのも、見逃しを減らすためである。

処置

安全を確かめ、肩をたたきながら大声で呼びかけても反応がなければ、すぐに助けを求める。周囲に人がいれば役割を分け、119番通報とAEDの手配を同時に進める。ひとりでも携帯電話のスピーカー機能を使い、指示を聞きながら動くとよい。

呼吸がない、普段どおりでない、死戦期呼吸らしい、判断に迷う、いずれでも胸骨圧迫を開始する。胸骨圧迫は強く速く、できるだけ中断せず続ける。目安として胸の中央を、成人では毎分100〜120回程度のテンポで押し、十分に戻してから次を押す。人工呼吸を行える訓練がある場合は、胸骨圧迫と組み合わせるが、難しい・ためらいがある・感染リスクが気になる状況では胸骨圧迫を優先する。

AEDが到着したら、電源を入れて音声案内に従い、電極パッドを貼る。解析中は体に触れず、ショックの指示が出たら周囲の安全を確認して実行し、直後に胸骨圧迫へ戻る。ショック不要と判定された場合でも、心停止が否定されたわけではないため、胸骨圧迫は継続するのが基本である。死戦期呼吸が見えても、胸骨圧迫とAEDの流れを止めない。

医療機関や施設、在宅療養の場で起きた場合は、まず近くの医療者や介護者を呼ぶ。終末期で蘇生を望まない方針が共有されていることもあるため、現場の手順に従い、呼吸の変化と状況を落ち着いて伝える。いずれの場面でも、反応の有無、呼吸の様子、倒れた時刻の目安が重要な情報になる。

AEDは必要がなければショックを出さない仕組みだから、迷ったら音声案内に従って使うのが大切なのだ!

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP
目次