SNSで流行しているワードとできごとを毎日解説するサイトなのだ

  1. エンタメ
  2. 10 view

杉咲花ドラマ新境地に賛否の声 冬のなんかさ春のなんかね考察

1月15日に話題となったキーワードは 「杉咲花」 です。

日本テレビ系の新水曜ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」第1話が放送され、主演の杉咲花の演技やキャラクター像、ファッションまで一気に注目が集まっています。一方で恋愛観がこじれた小説家という難しい役柄に「リアル」「しんどい」と反応が分かれました。なぜ賛否を呼ぶのか。

何が起きたか

杉咲花主演の新水曜ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」第1話が放送され、作品の空気感や物語以上に、杉咲花が演じる主人公・土田文菜の言動と魅力が大きな話題になりました。「かわいい」「怖い」「リアルすぎてつらい」といった感想が一気に広がっています。

注目を集めたのはなぜか

小説家でありながら恋愛に迷い続ける女性が、複数の男性との関係を軽やかに行き来する姿が描かれ、恋愛観や倫理観に踏み込んだ内容になっています。静かな会話劇で進むのに、感情の揺れが生々しく、見る人の好みがはっきり分かる作りになっている点が注目を集める理由です。

ポイント

主人公の好感度よりも「こういう人、いる」と感じさせるリアリティを優先していること、映画のような長回しと音楽、ファッションの強い個性が組み合わさっていることが賛否の源泉になっています。杉咲花のキャリアの中でも、特に攻めたポジションにある作品と言えそうです。

ふんわりかわいいイメージが強かった杉咲花が、恋愛で人を振り回す小説家を全力で演じていて「ここまでやるのか」とざわついている……それが今の空気感なのだ。

「冬のなんかさ、春のなんかね」とは

ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」は、考えすぎてしまう人のためのラブストーリーというコピーがついた作品です。主人公の土田文菜は27歳の小説家で、古着屋でアルバイトをしながら三作目の執筆に取り組んでいます。恋人はいるものの、過去の恋愛経験が尾を引き、まっすぐ人を好きになることから少しずつ距離を置いてきた人物です。

物語は、近所のコインランドリーで文菜が美容師の佐伯ゆきおと出会う冬の夜から始まります。一見ほのぼのとした会話から入る第1話ですが、中盤以降は小説家仲間の山田との関係が明らかになり、「これは浮気なのか」「恋なのか」と受け手に問いを投げかける展開へ一気に転調しました。

監督・脚本は映画「愛がなんだ」「街の上で」などで知られる今泉力哉で、会話と沈黙で人物の内側を描くスタイルが色濃く出ています。映画のような長いカットをテレビのゴールデンタイムでそのまま見せる挑戦的な作りになっているのも特徴です。

土田文菜というキャラクターの「リアルさ」

視聴者の声でもっとも多かったのが、「こういう人、実際にいそう」という反応です。文菜は、相手の言葉に即座に気の利いた返事を返し、さりげなく距離を詰めるのがうまい一方で、自分の本心は最後まで見せません。キスを求めるような大胆さと、急に冷めたような態度を見せる揺れ方が、どこか現代的な恋愛観を体現しているように映ります。

その一方で、「こういう人が実際に身近にいたらしんどい」「パートナーの周りにはいてほしくない」といった拒否反応も少なくありません。三股というほどではなくても、複数の人との関係性を曖昧なまま楽しんでいるようにも見える描写が続くため、文菜に感情移入しにくい視聴者がいるのも自然です。

主人公を「良い人」に寄せず、好き嫌いがはっきり分かれる人物として出してきたことこそが、このドラマの一番攻めているポイントだと受け止められています。好感度と物語の面白さをどう両立させるかは連ドラにとって悩ましいテーマですが、本作はあえてそこから外れていると言えるでしょう。

「演技がすごいのに、しんどい」賛否の内訳

第1話後の反応を見ていると、「作品そのものへの評価」と「杉咲花の演技への評価」がきれいに分かれているのが興味深いところです。物語や文菜の言動にはモヤモヤを感じつつも、「演技は圧倒的だった」「表情だけで見ていられる」と演技力を絶賛する声が目立ちます。

特に印象的だったのが、小説家仲間の山田とバーで会話を交わすシーンです。カメラはほとんど文菜のワンショットのまま動かず、相手の長いセリフを聞きながら、相槌や視線の揺れ、グラスの持ち方など、細かな仕草で感情の変化を見せていきます。ここでは「セリフを喋る演技」というより、「演技している役をさらに演じている」という二重構造まで感じ取った視聴者もいました。

一方で、タオルを干すシーンなど、あえて静かな映像に長いモノローグをかぶせる演出には、「説明が多すぎて余韻が削られる」「全部言葉にしてしまうのがもったいない」といった意見もあります。会話で心情を語る今泉作品らしさを評価する声と、沈黙で語ってほしいというニーズがぶつかっていると言えそうです。

ヘアメイクとファッション、音楽が作る「サブカル沼女」像

文菜の印象を強く形作っているのが、ボブヘアと少しオーバーサイズ気味の服装です。ふんわりとしたニットやアウター、古着っぽいシャツ、トートバッグなど、どれも力を抜いたようでいて計算されたスタイリングになっています。「大豆田とわ子と三人の元夫」を手がけたスタイリストによる衣装とあって、画面全体のトーンとよくなじんでいるのも納得です。

ドラマの中で文菜が聴く音楽も話題になりました。オープニングのコインランドリーのシーンで流れるロックバンドの曲や、主題歌のバンドサウンドが、文菜の音楽的な趣味の一端をさりげなく示しています。視聴者の間では「いかにもサブカル沼にハマっていそうな女の子」「音楽トークで距離を詰めてきそう」といったイメージが共有されました。

ドラマの文菜は、古着屋で働き、インディーズ寄りのロックバンドを愛し、本を読みながら一人で喫茶店にいることをいとわないキャラクターです。こうしたライフスタイルの描写が、いわゆる「サブカルっぽい」人物像として親しみやすさと警戒心の両方を呼び起こしていると言えるでしょう。

現実の杉咲花も、音楽好きとして知られています。ラジオ番組での選曲センスや、家族が音楽に関わる仕事をしていることなどから、「役と本人の距離が近いのでは」と想像する声も多く、そこも含めて文菜像が立体的に見えているようです。

キャリアの中で見える「変化」と「地続き」

杉咲花は、10代の頃からドラマ「夜行観覧車」での激しい感情表現、「学校のカイダン」「緊急取調室」での印象的な脇役など、難しい役どころを次々とこなしてきました。最近では「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」「アンメット ある脳外科医の日記」などで、優しさと芯の強さを併せ持ったヒロイン像を確立しつつあります。

映画「市子」では、生い立ちに傷を抱えながらも必死に生きる女性を演じ、その振り幅の大きさが高く評価されました。今回の文菜は、そうした過去作の延長線上にありながらも、「かわいさ」と「怖さ」が同居する新しいバランスに挑んでいる役とも言えます。

視聴者の中には、「もし市子がもう少し恵まれた環境で育っていたら、文菜のようになっていたのでは」と、別作品と重ねて受け取る人もいました。それだけ、杉咲花が演じてきた女性たちが多層的につながって見えているということです。

なぜここまで語られるのか、視聴ポイントは

第1話時点で、「共感できない」「気持ち悪い」といった強い言葉を使う感想もあれば、「あえてこの時間帯に流すのがすごい」「映画のような質感で贅沢」といった肯定的な意見も同じくらいあります。恋愛を美化せず、誰かにとっての「特別」が別の誰かを傷つけていくプロセスを丁寧に描こうとしている点が、評価と反発の両方を生んでいるようです。

視聴するうえでのポイントとしては、文菜を「正しいかどうか」で見るよりも、「こういう考え方の人は確かにいる」と一歩引いて眺めるスタンスが合っているかもしれません。ゆきおや山田、古着屋の同僚など、周囲のキャラクターが文菜とどう距離を取ろうとするのかに注目すると、見え方が変わってきます。

また、セリフそのものよりも、言葉と言葉のあいだに生まれる沈黙や、ちょっとした表情の変化に目を向けると、この作品ならではの味わいが増します。特に、椅子をくるくる回す仕草や、ベッドの上で肩を揺らしながら笑う瞬間など、何気ない動きに文菜の本音がのぞいている場面は、演技を見る楽しさが詰まっています。

「面白いかどうか」だけでなく、「自分はこういう関係性をどう感じるのか」を考えながら見ると、ドラマとの距離感を自分で選べる作品になっているのではないでしょうか。

しんどいと感じた人もハマった人も、次回は「自分ならどうするかな」と心の中でツッコミを入れながら見ると、文菜の言動が少し違って見えてきて面白いのだよ。

関連記事

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

アーカイブ
PAGE TOP
目次